血液ガスの連続測定
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日本語タイトル:pHa,Paco2 ,Pao2の手術室内での連続測定
原語タイトル:著者,雑誌名,年,巻,初めと終わりのページ: Continuous measurement of intraarterial pH, partial pressure of carbon dioxide and oxygen in the operating room. Barker SJ, Hyatt J. ANESTH ANALG 73(1): 43-48. 1991. AACRA
[目的] 蛍光による測定機器の提示である.
[測定項目] 血液ガスまたはガス相のPo2とPco2の測定.Po2 測定はいわゆる“オプトード”である.物質を光で励起すると,それが基準状態に戻る際に蛍光を発するが,それが酸素の存在で障害されるので,逆に光を測定することによって,Po2 が測定できる.pHとPco2 の測定は,通常のpH電極と二酸化炭素電極を血管内に挿入できるように作り直したものによる.
[対象]手術室での患者14例
[方法] 光ファイバーによるセンサーを動脈内に挿入する.会社名は CDI, 3M Health Care, Irvine, California.
[解析] 挿入前に較正.同じカテーテルから採血して測定したものと比較.87例のデータを光ファイバーの読みと比較.
[結果] pHa の誤差の平均(“偏り”誤差=光ファイバーの値−採血の値)は -0.032 ,精度(誤差の標準偏差)は 0.042である.Paco2 の誤差の平均は −3.8 mmHg,精度は4.7である.Pao2 >175 のレベルの誤差の平均は -9.0mmHg,精度は 23.3である.Pao2 <175 のレベルの誤差の平均は -8.5mmHg,精度は 8.3である. この誤差を%で表すと,Paco2 は偏りが -11.5% で.精度が 13.3%,Pao2は偏りが -6.2%で.精度が 10.0% である. 手術の長さは1.6時間から8時間で平均4.2時間.
[結論] 精度に不足がある.とくにPaco2 の精度が不足である.しかし,基本的に使用の可能性は十分に証明できたといえる.
抄者註: 速度の情報が載っていない.わずかに,長時間のデータプロットだけである.
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諏訪邦夫
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