脳循環のモニターと治療
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脳循環のモニターは,麻酔の中で,だれも必要性は承知しながら,技術的制約もあって施行されることが少ない.
モニタ−するパラメーター
頚静脈のPo2 と酸素飽和度 局所は不明 脳波:脳波は脳血流以外に 麻酔のレベル 炭酸ガスのレベル 体温と脳温に大きく影響され,鑑別は容易でない.
16チャンネル脳波: 1時間の記録が300ページになる
スペクトル分析:時間圧縮法
CFM: 1チャンネルの活動を積分して,1つの電圧に表示.局所の活動は,もちろんわからない.
誘発脳波: 実用のモニターとしては疑問
脳の局所血流測定: RIと脳波を組み合わせる方法
スタンプ圧: それなりに有用だが,ハロゲン系吸入麻酔薬使用時とそうでない時とでは解釈がことなる.ハロゲン系吸入麻酔薬使用時は脳血管抵抗が下がるので,スタンプ圧が高くなりやすい. 一般には,スタンプ圧が60mmHgあったら脳血流は十分とされる. 60以下ならシャントをおくこと.
眼のプレティスモグラフ: Supraorbital arterial blood flow を測定 シャントが十分に効いているかを判定だめならシャントとの位置のチェックや付け替え
頚動脈ドプラー: これが現在流行をみせている.確立するのではないだろうか.
処置 シャント 炭酸ガスレベル 脳を選択的に冷やす? 体温を下げる 薬物?
文献: Stoelting RK, Dierdorf SF, McCammon RL. Anesthesia and Co-Existing Disease.2nd Ed. Churchill-Livingstone, New York. 1988.
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諏訪邦夫
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