電子版麻酔学教科書

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  硬膜外傍正中アプローチのポイント #22
投稿者  諏訪邦夫
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投稿日時  2001年02月09日 22時35分
硬膜外傍正中アプローチのポイント

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Paramedian approach


刺入点:
正中アプローチで刺入する位置から,12〜15mm外側.これを尾側によせないように注意.

方向:
このまままっすぐ進むと椎体にあたらない可能性もある.やや尾側(体軸に対して下方,caudal 方向)に向けて,椎体にあてる.椎体までの距離を測る.
次に方向を変える.少し内側に少し頭側に向ける.方向を変えるにはある程度針を引き抜く必要がある.
これで椎体をすれすれではずしたら針を進める.

大切なこと:
椎体をすれすれにはずすこと.傍正中アプローチの際の針の進み方は,胸のレベルでの正中アプローチと比べると,頭側に向かう角度がはるかに少ない.オーバーにいえば“真横に進める”感じ.
 棘突起はかなり斜めであるが,それをイメージして進めると成功のチャンスが減る.もっと真横に進める感じ.

蛇足:
黄靭帯をCT断面で上からみると富士山の形をしている.正中アプローチの時は,富士山の頂上から刺していくので,黄靭帯内を進む距離が長い.傍正中アプローチでは,富士山の裾野をちょっと刺すので黄靭帯内を進む距離が短い.傍正中アプローチを難しくする要素の一つ.
最近のティスポの硬膜外用の針には目盛りが入っている.深さと進み具合が分かりやすくて大変に好都合である.


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諏訪邦夫

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 硬膜外傍正中アプローチのポイント - 諏訪邦夫 [#22] 2001/02/09 22:35



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