電子版麻酔学教科書

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  ハロセンとエンフルレンの使い分け #26
投稿者  諏訪邦夫
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投稿日時  2001年02月09日 21時00分
ハロセンとエンフルレンの使い分け

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 ハロセンとエンフルレンとは性質が比較的類似しているが,その使い分けは両者の薬理で決める.

ハロセンを選ぶ状況

喉や頚部の手術はハロセン.
ハロセンは反射抑制が強い.
小児もハロセン.
エトレンで嫌われる痙攣誘発作用が,ハロセンにはない.
自発呼吸に維持したい麻酔もハロセン.
換気抑制がハロセンのほうが弱い.
緩速導入もハロセン.
エトレンは気道刺激性がやや強い.
痙攣の既往歴や危険性のある場合もハロセン.
エンフルレンを選ぶ状況


ハロセン投与の前歴ある患者や肝障害患者はエンフルレン.
ハロセンの肝毒性は,アレルギ−反応と考えられる.
麻薬・ニュ−ロレプト・硬麻+笑気を補強するにはエンフルレン.
短時間で強力な筋弛緩の得たい場合もエンフルレン.
筋弛緩作用はエンフルレンがやや強い.
蛇足:この項目は,アイソフルレンが使われるようになって,臨床的な意義が低くなった.“何でもアイソフルレン”で済んでしまうからである.一応残しておく.
蛇足2):さらに最近では“何でもセヴォフルレン”で済ませるようになってきた.
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諏訪邦夫

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 ハロセンとエンフルレンの使い分け - 諏訪邦夫 [#26] 2001/02/09 21:00



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