電子版麻酔学教科書

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  麻酔器の基本構造 #2
投稿者  諏訪邦夫
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投稿日時  2001年02月03日 08時52分
麻酔器の基本構造

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 麻酔器”は,麻酔に使用する装置.基本的には機械的な装置で,電気的・電子的部分はごく少ない.


流量計
酸素と笑気の流量計をそなえて,混合気をつくる.
まれには,空気その他の流量計も備える.
気化器
上記混合気を通して,揮発性吸入麻酔薬を気化させて,希望の濃度のガスを得る.
呼吸回路
流量計と気化器で作った吸入ガスを,実際に患者に接続して呼吸させる.
呼出した二酸化炭素を化学的に除去する.
人工呼吸器
これは麻酔器の必須コンポーネントではないが,現在では併用されることが多い.実質的にはすべての麻酔器に組み込まれている.
蛇足:麻酔器はその気になれば電子化する技術は整っている.しかし,現実には機械式のものが使われ続けている.理由としては,

供給側が現状の方が少数ずつつくりやすい点,
世界中での必要数が年間5000台程度という点,
使用者側の保守性:慣れたものは捨てない.
万一の条件での信頼度(地震・大火)
などがネックで,とりあえず望みは少ない.
スウェーデンの会社が電子化に積極的なようである.


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諏訪邦夫

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