電子版麻酔学教科書

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  心停止の診断 #30
投稿者  諏訪邦夫
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投稿日時  2001年02月11日 14時00分
心停止の診断

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心蘇生に際しての“心停止”の診断は臨床的でよい.
心臓は動いていても血流が途絶していれば“心停止”とする.つまり“循環停止”が心蘇生の適応である.
EKGでは活動が出ているが,実際には拍出がほとんどない状態も稀ではない.

診断の基準としては

血圧測定不能
総頚動脈・大腿動脈の触知不能
心音聴取不能
どれも不能なら「心停止」と診断してよい.
循環停止の診断のその他のサインとしては,
チアノ−ゼの発生
呼吸停止
あえぐような大きな呼吸
急激な散瞳
意識の急激な低下
なども参考になる.ただし,こちらは単独では心停止とは言えない場合も少なくない.

EKGは心停止の「診断」には必ずしも必要ない.しかし,心静止と心室細動との鑑別に必要である.どちらかによって,その後の処置が違うからである.
心肺蘇生中と後のストレスホルモン

キーワード:循環停止,EKG,心静止,心室細動



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諏訪邦夫

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