電子版麻酔学教科書

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  怪しかったら人工呼吸を続けよう #5
投稿者  諏訪邦夫
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投稿日時  2001年02月11日 19時54分
怪しかったら人工呼吸を続けよう

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麻酔の終了時に自発呼吸が十分でない場合に,「患者の呼吸を止めて炭酸ガスを蓄積させて自発呼吸を誘発する」操作は危険が大きい.試みてはならない.アシド−シス・不整脈・ハイポキシア・低血圧などを誘発するからである.
そもそも吸入麻酔薬は呼吸をしていればこそ呼出されるが,呼吸を止めてしまうと呼出のル−トがないから覚醒しなくなってしまう.

深い麻酔ではPaco2 がかなり高くないと自発呼吸が開始しないが,覚醒すればPaco2 が40以下でも自発呼吸はでる.

原因が麻酔であれ筋弛緩薬であれ,あるいはその他の問題であれ,換気の不安に対しては人工呼吸が最も確実である.

人工呼吸を続けてそのまま患者を覚醒させ筋弛緩薬の作用を完全に消滅させてからおもむろに自発呼吸に切りかえる.

この注意は手術室内で麻酔終了時を対象としたものだが,回復室でもあてはまる.

キーワード:呼吸停止,炭酸ガス蓄積,吸入麻酔薬の呼出,麻酔の残存


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諏訪邦夫

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 怪しかったら人工呼吸を続けよう - 諏訪邦夫 [#5] 2001/02/11 19:54



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