モニターの将来
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この項目には,別のファイルがついています.
表1 モニターすべきパラメーターと,現時点でモニターできているパラメーター
呼吸: 換気量,換気の維持,血液ガス 酸素の運搬と酸素の利用
循環: 心臓: 下の三つのパラメーターは別個に必要 電気現象→EKG 拍出量→スワン・ガンスカテーテルなど,超音波 弁や心室壁の動き→超音波
末梢循環: 全身の循環と主要臓器の循環と血流 動脈圧→直接法,間接法,各種自動血圧計 超音波血流計 深部体温計
脳: 脳血流→? 脳の酸素化のパラメーター→? 脳の機能→脳波の解析 神経筋遮断→筋弛緩モニター
腎臓: 腎血流,腎機能のパラメーター,薬物排泄のパラメーター
代謝: 主要栄養素と代謝系の働き→採血による分析
薬物: 作用と代謝 表2 これから短時間に普及する/普及すべきモニター機器
心臓エコー 脳波 筋弛緩 各種薬物の量と作用 尿量の正確で連続的な測定 尿成分の測定 表3 現在すぐに必要だが,見通しのついていない監視パラメーター
脳(脊髄を含む) 脳循環 脳の酸素化 脳以外の組織酸素化 代謝・免疫の情報 本文
モニターとして何が必要か モニターの将来を考察するにあたって,“重症患者のモニターとして”,“患者の状態が健常である”ことと,“診断と治療の妥当性”の二つを確認するためにモニターすべきパラメーターと現時点でモニターできているパラメーターを表1に示した. 技術的には完成していて今後急速短時間に普及するもの,ないし普及すべきものもある(表2). 使用したいが,見通しのついていないものを表3に列挙した.
脳のパラメーターが必要 表1〜3をみると,脳の機能・脳循環・麻酔深度など“脳のモニター”がきわめて手薄なことが目立つ.組織の酸素のモニターも不足している.
テクノロジーからみたモニターの将来 モニターの将来をテクノロジーの面から概観しよう. 近赤外線による脳組織酸素の測定 ドプラー流量計による脳血流の測定・分析 ガスの分析に関して コンピュータテクノロジー 信号処理 バス(BUS)の規格と機器の統合 記録と診療記録出力 モデルとシミュレーション 制御とロボットの問題 ソフトウェアの普及に関して 情報電子化の必要性 近未来における問題点 − 無秩序な開発と故障への対応 なお,本項目の詳しい記述は,下のファイルに書き込まれている. モニターの将来:詳細に
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諏訪邦夫
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