動脈カテーテル挿入の注意とコツ
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一回で成功する心構えで 点滴などでもそうだが,動脈は一度触れて失敗するととくに収縮しやすい.
手首の伸展を適切に あまり伸展させ過ぎてもうまくない. ところで,手首は固定すること.ぐらぐらしているとやりにくい.
皮膚を18#針で切っておく. 動脈穿刺は指先の感覚に頼る要素がある. カテーテル側面の抵抗が少ない方が,カテーテル先端の状況が敏感に感知できる.
なるべく貫かずに直接刺入する. 血管に孔を開けるのは避けられないが,二つ開けるよりは一つのほうがいい.
正確に狙うことこそ最重要. 実際
針をゆっくり進める.逆流を見届ける時間があるように. 内筒が入って逆流が始まったら, 針を少し倒して血管と平行にしたほうが,外筒を進めやすい. その逆流を止めないように内筒を固定して 外筒を回転しながらねじりこむ. 静脈にあたったら,すぐ隣に動脈があるから少し方向をかえて狙う. 串刺しになってしまうことがあるのは止むおえない しかし,串刺しをルーチンにはしない. あまりふかく刺入しない. 串刺しになっていた場合に深く入っていると カテーテルを引き抜いてくる速度がはやくなりそれだけ不正確になる.
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諏訪邦夫
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