筋弛緩のモニター
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キンチカンモニタ neuromuscular mo
[対象と装置] 筋弛緩薬を用いる症例に次第に適用がふえている. 筋弛緩薬の作用に問題の予想される症例に使用する. 具体的には,腎機能障害・電解質異常・特殊な神経及び筋疾患など. 四連反応法が標準
[施行法と結果] 電極を前腕尺骨側に装着して尺骨神経を刺激し,拇指内転筋abductor policisの収縮を観察. あるいは,筋電図を観察記録する方法もある. 臨床研究で「記録」が必要な場合は,拇指内転筋の動きまたは筋力をトランスデューサーで測定するか,筋電図を評価する. 四連反応法(Train of Four):0.5秒間隔で四発の刺激を与え,第一刺激への反応と次ぎの2〜4番目の刺激への反応とを比較して筋弛緩の度合いを判定する. 第1刺激への反応のみ見える 90%以上のブロック.臨床的にはブロックが強すぎる. 第2,3刺激への反応が見える 80%のブロック.臨床的に良好. 第4刺激への反応が見える 75%以下のブロック 生命維持可能,少量のリバースでよい.
注: 「X%のブロック」という表現は,神経筋伝達の生理からは大きな問題が残っている.神経筋伝達には“安全度”とか“予備力”という問題があって,十分の伝達がおこる以上にアセチルコリンと受容体が存在するからである.
[判定と問題点] 単収縮刺激に対する反応は情報が少なく信頼度が低い.四連法のいいところは,その時点でコントロールをとっていること.
キーワード:筋弛緩薬,fade,四連反応法
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諏訪邦夫
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