異型輸血
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本来輸血してはならない型の輸血をしてしまうことである. 輸血のチェック機関(輸血部)で誤ることも勿論ありうる. 手術室での誤りも起りうる.
特に
同姓(同姓同名ならなおわるい)の患者のいる場合 手術の順序が変更になった(のにそれが徹底しなかった)場合 これはトラブルのもと. 大出血で大騒ぎの場合 (しかもそれが二つの手術で同時に発生した場合は特にわるい) などが要注意である. 発生すれば溶血を中心とする障害が起るから,これに対処しなければならない.
対策: 個人のレベルでできることは,患者名と血液型とは必ず確認すること. 確認したことをラベルの保存や血液番号の記録でさらに念を押す. 血液を実際に輸血セットにつける際,患者名と血液型とを口に出して唱える習慣にしておきましょう. 蛇足: 1960年代〜70年代と比較すると,1990年代の手術室は出血と輸血に関しては実に静かである.輸血で大騒ぎしていることがほとんどない. 正確な統計はどうなっているかしらないが.
キーワード:輸血の反応,ヘモグロビン尿,溶血
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諏訪邦夫
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