電子版麻酔学教科書

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  エドロフォニウム #27
投稿者  諏訪邦夫
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投稿日時  2001年02月10日 16時24分
エドロフォニウム

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edrophonium


薬効:
ネオスティグミンと同様に,抗コリンエステラ−ゼ作用,商品名アンチレックス

用途:
作用時間が短いので,処置として投与するよりも診断の目的で用いる場合が多い.
重症筋無力症の発作が,原疾患の悪化か抗コリンエステラ−ゼ剤の効き過ぎかを鑑別するのにも用いる.
非脱分極性筋弛緩剤の作用のリバ−スにも使用する.下記

投与量:検査のための投与量は5〜10mg.

大量使用による筋弛緩薬のリバース
大量に(1mg/kg)投与すれば,作用時間が延長して麻酔で使用した非脱分極性筋弛緩剤のリバ−ス剤としても使えることが判明した.
ムスカリン作用が少なく,アトロピンを併用する必要がないなどの長所もある.
ネオスティグミンの作用消失はコリンエステラーゼによる分解なのに対して,こちらはそもそもコリンエステラーゼ受容体との結合がゆるく可逆的なので,血中濃度が低下すると作用が切れてしまう.

蛇足:
ネオスティグミンが適用外使用なのに対して,こちらは認可がとれている.


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諏訪邦夫

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 エドロフォニウム - 諏訪邦夫 [#27] 2001/02/10 16:24



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