タイトル: | 脊椎の手術時のステロイドについて |
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ご質問 : | はじめまして。お忙しいところ、申し訳ありませんが、教えていただけたら本当に助かります。 疑問に思っていることがあります。 私の親戚が2年前、頚椎の後縦靭帯骨化症と診断され、手術を勧められ後方より椎弓切除術を受けました。術前は手足がしびれるぐらいで普通に生活していました。 手術直後より四肢麻痺になりました。麻痺発生原因を調べるためということで翌日再手術をしましたが、原因はわからないままと言われ、両上下肢全廃となり、全介助が必要となってしまいました。四肢麻痺になった説明がなかったので、家族としては納得いかないものがあります。 そのことでお尋ねします。1回目の手術直後よりソルメドロールの投与を受けていました。 手術当日:1125?、再手術日:1000?、3日目:750?、4日目:1000?、5日目:750?などだんだん量は減りましたが、2週間ぐらいで総合計約8000?投与を受けていました。お尋ねします。 ?このソルメドロールという薬はどのような場合に使われるのでしょうか? ?どんな検査をしてどんな結果がでた時にこの薬をつかうのですか? ?また手術直後より長期にわたり、髄液が貯留しているそうです。 手術直後からこの薬を投与したということは、1回目の手術で脊髄を傷つけた 可能性が考えられますか? ?もし、なんらかの手術器具で脊髄を傷つけた時、血圧とか一時的に下がること があるのでしょうか?(上が60、下が40でした) ?1回目の手術後にソルメドロールを投与されていましたが、2回目の手術の 際、全身麻酔は影響ありませんか? ?2回目の術前に主治医に会うこともなく、麻酔・手術同意書もありませんでし た。 1回目は説明もあり、同意書を書きましたが、翌日の再手術の場合は説明や同 意書はなくていいのですか? 教えていただけたら幸いです。よろしくお願いします。 |
返信文 : | 整形外科は専門ではありませんので、一般的なことをお話いたします。1、これはステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン)剤で、今度の場合は、炎症を抑える(腫れないようにする)ために用いられたものと考えます。脊椎の手術時には神経が腫れて、この腫れが原因で神経が骨の中で窮屈な状態になりシビレることがあるようです。2、脊髄や神経が腫れないように予防的に投与されたのではないでしょうか。3、当院でも脊椎の手術がなされていますが、直接脊髄を傷つけなくても、手術のためにやむなく圧迫したり、引っ張った状態になることもあるようです。そのため脊髄や神経が腫れることもあるようです。ですから予防的に術後ステロイドホルモンの投与が行われています。4、脊椎の手術は骨を削り深いところを操作します。ですから難しい手術です。骨を削るため、出血しやすく、出血すると手術する部分が見えにくくなります。そこで血圧を人為的に一時下げることがあります(低血圧麻酔)。血圧を下げることで出血が少なくなり手術がやりやすくなります。田中さんの場合もこの低血圧麻酔が行われたのではないでしょうか?5、今回投与されたステロイドが翌日の再手術の全身麻酔に影響することはないと考えます。6、その時の現場の状況や、主治医の先生のお考え、病院の方針等があると考えられますので迂闊なコメントは差し控えたいと思います。ご家族が主治医の先生に直接お尋ねになることをおすすめします。 |
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