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東麻酔研究所 質問集(詳細画面)


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タイトル:麻酔専門医について
ご質問 :麻酔の専門医について教えて下さい。
返信文 : 麻酔の専門医制度は、日本の専門医制度のさきがけとなったものです。昭和35年に、厚生省医務局長通達で制定されています。麻酔専門医は麻酔科標榜医と麻酔指導医の2種類あります。

1、麻酔標榜医:日本麻酔科学会が認定した指導者のいる指導病院で、麻酔に2年間以上専従した人が厚生省の審査をうけたうえで、麻酔科を標榜できます。書類審査のみです。 この資格は、国から与えられるもので、この資格がなければ麻酔科の看板をだすことができません。医師であれば、通常は、内科、外科、整形外科等、ある程度自由に看板が出せますが、麻酔科を含む数科では、資格がないと看板が出せません。また看板には、麻酔科医の氏名を表示するようになっています。 こんど麻酔科の看板をみる機会があれば、麻酔科のそばに麻酔科医の氏名が書いてあるのに気がつかれるでしょう。

2、麻酔指導医(2002年7月より、麻酔科専門医と標榜できるようになりました。)
:3年以上麻酔に専従したのち、日本麻酔科学会が行う筆記試験に合格し、麻酔専従5年以降に口頭、実地試験を受け、合格した日本麻酔学会員が認定されます。 これは国ではなく日本麻酔学会が認定しています。5年ごとに更新が必要です。更新には、実際に麻酔に従事していることや、学会参加や論文執筆等によって得られるポイントの合計がある程度以上あることが必要です。

 更新は将来もっと厳しくなる可能性もあります。1の資格は、書類審査のみで国が認定し今のところ終生有効ですが、2の資格は、試験があり、日本麻酔学会が認定し、5年ごとの更新が必要です。我々麻酔科医はまず1の資格を得たあと2の資格を取得します。 
 我々麻酔科医からみれば、麻酔指導医(麻酔科専門医)が狭義の麻酔専門医ということになるでしょう。ですから麻酔指導医のいる病院が、麻酔を安心して受けられる病院ということになります。最近全国の麻酔科医の協力(麻酔ディスカッションリスト http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/anes/www/masui.html)のもと「麻酔専門医のいる病院検索(全国版)」
http://masui.masuika.net
ができました(当方よりプログラムとサーバーのみ提供)。
これは、つねに新しい情報を各麻酔科医自身で登録できるよう工夫したものです。 
よろしければご利用ください。 
また飛鳥新社からでている浅山 健著「患者はこうして殺される。」の巻末にも、全国版が掲載されています。

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