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東麻酔研究所 質問集(詳細画面)


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タイトル:骨髄提供時の全身麻酔について教えてください。
ご質問 :始めまして、こんにちは。5ヵ月ほど前に骨髄バンクから、あなたとHLAの一致した患者さんがいるということで、3次検査のお知らせが届きました。私としては骨髄を提供する意思はあるのですが家族が反対しているので、まだ検査を受けられないままです。その反対の1番の理由は、全身麻酔でもしもの事があったら・・・ということです。私は看護学生なのですが、図書室や骨髄バンクの資料で全身麻酔の合併症や危険性を調べた上で骨髄を提供したいと思ってます。母や姉も看護婦なのである程度の知識はあるのですが、やきりもしもの時を考えて、自分の家族がわざわざ危険な目をすることはないと言っています。父はその話を聞いて麻酔は恐いものと思ってます。私が麻酔について勉強したことを話しても感情的に危険だという考えが強いようです。全身麻酔はそんなに危険な物なのでしょうか。このまま時間が長引いて、患者さんの状態が悪くならないかと心配です。
返信文 :麻酔専門医が行う麻酔は、かなり安全になってきています。日本麻酔学会の統計では、1万例に一回程度の割合で生命が危険にさらされることがあるというデータがあります。しかし「てつや」さんのようなドナー(臓器提供者)の麻酔は、非常に気を使います。もともと健康な方ですので、より一層安全で快適な(痛みの無い)麻酔が要求されるのです。万一のことがあれば、ドナーの志願者が減るでしょう。そうなるとレシピエント(臓器提供をうける方)にとっても不幸なことになるからです。麻酔の専門医(麻酔指導医)のいる病院なら、いろいろと相談にものってくれますし、安心です。全身麻酔は、ある程度危険も伴いますが、麻酔専門医がいる病院ならだいたい安全です。御家族、あるいは病院と御納得されるまで、よく話し合われてご決断下さい。あくまでご本人さんの御意志が優先されます。

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