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東麻酔研究所 質問集(詳細画面)


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タイトル:硬膜外麻酔が効きにくい体質があるのですか。
ご質問 :Yahoo5月号で見て来て見ました。所で、今私は悩んでいます。先天性総胆管拡張症で主治医から手術を勧められているんですが、イマイチ踏ん切りが付きません。何故かと申しますと、8年ほど前に手術を1度したんですがその時の痛みがひどく(その時は手術室で気管に管が入っている時から憶えていて気管吸引がひどく苦しかった。)・・・その後も硬膜外などもあまり効いたためしがなく、痛み止め(オモにソセゴン)の注射なども効きにくく、現在もPTCDの治療はおこなっているんですが・・・いつも痛みと戦っているような感じです。何だか長くなってしまってすみません。自分の中でも整理のついてないことなので・・・痛み止めや麻酔など効きにくい体質ってあるんでしょうか?それって直せないでしょうか?
返信文 :難しい問題です。痛みは、ご本人にしかわからず、痛みを客観的に正確に測定する方法もいまのところありません。ですから硬膜外麻酔の効き方もなかなか判断が難しい時があります。また実際に硬膜外麻酔は、時として効き方が不十分な時がままあります。脊椎の変形や、何度も硬膜外麻酔をすると効きが悪くなることもあります。

 ただ8年前に比べ、現在では手術後3−4日程継続して硬膜外に痛み止め(麻薬+局所麻酔薬)を入れることができるようになり、術後の痛みに関しては、かなりコントロールできるようになってきています。

 気管に管かはいっている記憶があられるそうですが、今でもやはり時々は記憶がのこることがあります。しかし、手術前に使う鎮静薬によっては(例えばドルミカムという薬ですが)、記憶が消えるものもありますので、主治医や麻酔科の先生とよくご相談下さい。
 通常の全身麻酔(吸入による麻酔)では、麻酔が効きにくいという体質はありません。痛み止め(ソセゴン)では、頻繁にご使用になると効果が悪くなったり、使わないと我慢できなくなることがあります。
 手術の適応の可否はよくわかりかねますが、麻酔に関しては、今回ご相談された内容を担当麻酔医に率直にお話しされれば、善処してくれると思います。


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