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東麻酔研究所 質問集(詳細画面)


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タイトル:全身麻酔時の声帯の損傷
ご質問 :先週、義理の妹が全身麻酔で手術(視床下部の腫瘍切除)を受けましたが、術後、気道送管の影響で声帯が傷ついていることがわかりました。担当の麻酔科医の説明では、最悪の場合一生直らない、ステロイドの短期集中投与で直ることがある、などの説明を受けたそうです。素人考えですが、ステロイドの大量投与が最善の治療法とはとても思えません。気道送管で声帯を傷つけることはまれな事例だと思いますが、どのような治療法があるのでしょうか?。また、直る可能性はあるのでしょうか。お忙しいところ恐れ入りますがぜひ教えてください。よろしくお願いします。
返信文 :声帯の損傷は、気管内挿管の合併症のひとつです。
通常は、かるいかすれ声(嗄声)で1週間もすれば回復される方がほとんどのようです。
ただ長時間の手術では、声帯が圧迫されて、手術後に声帯が腫れることが多いようです。
この腫れを縮小させるために、ステロイドが使われているのではないでしょうか。またステロイドを使用することにより、腫れから、声帯に硬結(硬い傷跡)ができるのを予防する効果が期待できます。しかし、一旦硬結ができれば、かすれ声の快復は難しくなります。
場合によっては、耳鼻科的な治療(手術)が必要になる場合もあります。
http://homepage1.nifty.com/jibiaka50/seitailarungo.htm

うまく腫れがおさまれば、声はもとにもどるかもしれません。

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